ライトノベルと侮っていた「狼と香辛料」ですが、なんのどうして、しっかりした筋立てと主人公たちの破綻のない性格付けなど、昨今のはやりに流されていない小説です。
どうも本を読むペースが昔から遅く、文庫本1冊だと3~4時間かかります。
「狼と香辛料」は小難しい小説ではないので、同じ所を何度も読み返して意味を確認する必要がないのですが、それでも時間が掛かります。
主人公ロレンスが賢狼ホロの心理を読み間違えて、自暴自棄になり、あらぬ方向に突っ走って少々痛々しい状況になったりする部分もあったり、それなりのロレンスと賢狼ホロとの恋愛模様もおもしろいです。
一つ気になっているのが、賢狼と自称するホロが物語の最初からロレンスに正体をさらしているので、ホロの方は物語のスタートとなる街に出入りしているロレンスを前々から様子をうかがっていて、その人となりを良く理解し、さらに人の良さを見込んで、旅の伴侶に選んだとしか思えないのですが。
そのこと、ロレンスは全く気づいていないのでしょうね。
賢狼ホロが馬車の荷台に潜り込んだのは、偶然だと思っているようですから。
(追記:7巻でホロの視点で過去の経緯を振り返ったシーンがあるのですが、どうやら"偶然"と言うことらしいです。それを考えると、賢狼とは言いながらも、意外に浅はかな行動をとっていることが見えてきます。それは、ロレンスがトラブルに巻き込まれて、本気で心配していることからも分かるのですが、周囲の人間の悪意を読み切れていないため悪い方向へ進んでしまいます。胡椒と武具の取引の時に二重に罠にはまっているんですが、ホロも気づかず後々に災いを招いています。作者もあえて本物の老獪な賢狼よりも、“賢狼"を自称するホロが意外におっちょこちょいで子供っぽいことを持たせているのでしょう。そうでなければ話が成り立たないので。)
まだ4巻目を読み始めたところなので、どう展開していくか分からないですが、私の想像しているような終着を迎えるのかな。。。