色 -続-
コンピューターディスプレーもその時代の技術や製造メーカーによって、表示される色の範囲が異なっていました。
それは今も昔も変わりません。
それでは、どこでも同じ色を表示させようとしてもできないということになってしまいます。
当然、表示させる色の範囲を規定しようという動きができるわけです。
すでにPC表示用、テレビ放送用、印刷用など各方面で、色は沢山使われていました。
そこで考えられたのがカラープロファイル。
PC表示や家庭用プリンター、デジタルカメラなどに向けて作られたのが、sRGB(標準RGB)。
日本の印刷用途で作られたのが、Japan Coated CMYK。
sRGBは、主にWindowsを中心とする機器で使われています。
sRGBのガンマ(最も明るい色から、最も暗い色へのと変化を表した曲線)は、2.2。
対して、Macintoshは、1.8でした。
これは数字の大きい方が、最も明るい色から、最も暗い色へのと変化が早いということで、言い換えるとコントラストが高いということ。
逆に言うと、中間の色変化が急激で、黒つぶれ、白飛びが起こりやすいと言うことです。
いろいろと経緯があるもののWindows PCとMacintosh PCの普及率や、ほとんどのデジタル映像機器がsRGBを採用していることから、Mac OS X v10.6から、初期設定でガンマ2.2を採用しています。
急速にWebデザインの領域にデザイナーが増えたため、ガンマの違いを知らない商業デザイナーが増えてしまうという状態になり、おしゃれ感だけでMacを選んでしまった商業デザイナーにより、Web上に黒つぶれや高コントラストの画像が増えてしまいました。
さて、sRGBが広く普及していますが、これ再現できる色域よりも人間の視覚の色域のほうが広いのです。
技術的な問題の解消により、人間の視覚の色域よりも広い色域をもったディスプレーやデジタルカメラやプリンターを作ることができるようになり、sRGBよりも広い色域のカラープロファイルが求められるようになりました。
そこで、商業デザイン、印刷で広く普及しているアプリケーションを開発しているAdobe Systemsが規定したAdobe RGBが、注目されてきます。
まあAdobe RGBにも欠点があって、RGB24bitカラーだと赤系統と青系統がトーンジャンプしやすいのです。
現在、デジタルカメラやプリンター、画像処理アプリケーションの多くが、sRGBとAdobe RGBを採用しており、一般ユーザーが選択できるようになっています。
しかし、ディスプレーに関してはあまり普及していません。
これは生産コストが大きなハードルになっているからだと思われます。
それ以上にAdobe RGBほどの色域を必要としている人が少ないからだとも言えます。
注意が必要なのは、sRGBとAdobe RGBは互換性がありません。
デジタルカメラでAdobe RGBプロファイルを設定して撮影した画像を、sRGBにしか対応しないディスプレーで表示すると、実際よりも派手な色味になってしまいます。
これはJapan Coated CMYKとsRGBでも言えます。
プロファイルで作成した画像を、sRGBにしか対応しないディスプレーで表示すると、作成した時よりも薄くかすんだ色味になってしまいます。
RGBとCMYKですから元になる色が違うので、本来は値の持ち方すら違うのですが、PCで扱う多くの画像形式ではCMYKのデータもRGBデータとして保存されています。
カラープロファイルによって色味が違うのでは、本来、表示や印刷したい色がどれなのか分からなくなってしまいます。
そこで必要になるのが、カラーマネジメント。
Mac OSは古くから印刷用途に使われていたため、カラーマネジメントは意識しなくても働いています。
WindowsはsRGBを基本としていたため、XP以前はカラーマネジメントは働きません。
すべてsRGBとして表示、印刷されます。
それを回避するためにはカラーマネジメントの機能を搭載したアプリケーションを使わないといけません。
カラーマネジメントは、インターネットでは更に重要です。
見る人それぞれ違うPCを使っているからです。
また続きはいずれ。