システムエラー「WHEA-Logger ID:18」の原因と対策(Ryzen 5000シリーズ)
AMD Ryzen 5000シリーズにおいて、高負荷時に特定のコアでエラーが検出され、システムが強制終了(シャットダウン)してしまう事象があります。
一部では「コアの耐性不足によるハードウェアの不具合」としてCPU本体の交換対応が行われているケースも見受けられますが、詳しく調査したところ、必ずしも個体の不具合とは言えない実態が見えてきました。
参照:
[致命的なエラー WHEA-Logger ID:18でWindowsが落ちる](../致命的なエラー WHEA-Logger ID:18でWindowsが落ちる/)
エラーの正体:電圧制御のアンマッチ
イベントログに記録される致命的なエラー「WHEA-Logger ID:18」を自分の持てる知識で分析すると、その主因は**「コアに印加される電圧が許容範囲外(過電圧、または電圧不足)」**になっていることと推測しました。
私の場合、原因はPBO2(Precision Boost Overdrive 2)の設定にありました。具体的には、推奨設定としてよく挙げられる「電圧のマイナスオフセット」を適用していたことが、システムの不安定化を招いていました。
検証結果:設定変更による安定性の確認
再現テストを行ったところ、以下の結果が得られました。
- PBO2でオフセットを「-(マイナス)」に設定: 特定のテストで再現性を持ってエラーが発生し、システムが落ちる。
- 電圧設定を「Auto」に戻す: 同様のテストを行ってもエラーが発生せず、安定動作する。
近年のUEFI BIOS更新による電圧制御の修正や、AMDチップセットドライバーの最適化が進んだ結果、かつての定石だった「マイナスオフセット」が、現在ではむしろ動作を不安定にする要因であったと考えられます。
交換対応についての見解
私の個体(国内正規代理店品 Ryzen 7 5800X)も交換対象となり得ますが、そもそもAMDはPBO2について「オーバークロック行為であり、リスクを理解した上で自己責任で試すもの」と明言しています。
そのため、手動設定による追い込みすぎ(低電圧化など)で不安定になっているのであれば、まずは設定を緩めるのが筋であり、安易な交換対応はやや行き過ぎではないかと感じています。
結論:結局「Auto」が最適解
副産物として判明したのは、電圧設定を「Auto」にするのが、現在の環境ではPBO2のベンチマークスコアが最も伸びるということです。結果として第11世代Intel Core i9のスコアを上回るパフォーマンスを発揮できています。
もし同様のエラーに悩んでいる方がいれば、CPUの故障を疑う前に、一度電圧設定を「Auto」に戻して検証することをおすすめします。
