Elgato Wave Linkの音声遅延対策:USB DAC接続時のレイテンシを最小化する
Elgato Wave Linkの音声遅延対策
USB DAC接続時のレイテンシを最小化する
Elgatoの「Wave:3」や「Wave XLR」を使用する際、専用ミキシングソフトウェアである Wave Link 2.x のインストールが必須となります。しかし、接続構成によっては音声に無視できない遅延(レイテンシ)が発生することがあります。 以下の記事はWave Link 2.xを対象としています。(2026/03/23)
1. 接続経路による遅延の比較
検証の結果、音声を出力するデバイスによって遅延の挙動が異なることが分かりました。
パターンA:外付けUSB DACを使用(遅延あり)
[Wave XLR]⇒[PC(Wave Link)]⇒[仮想ドライバー]⇒[USB接続]⇒[USB DAC]この経路では、USBオーディオドライバの規格上、10ms〜30ms程度の遅延が発生します。パターンB:PC内蔵DACを使用(遅延なし)
[Wave XLR]⇒[PC(Wave Link)]⇒[仮想ドライバー]⇒[マザーボード内蔵出力]OS内部での処理で完結するため、数ミリ秒程度の遅延が発生しますがエコーを感じる程度です。パターンC:OBSでの録画・配信(遅延なし)
[Wave Link]⇒[OBS]OBSへの入力(Stream出力)に関しては映像との同期が取れており、録画・配信データにズレが生じることはありません。
2. USB DAC接続時の遅延を低減する方法
USB DACを使用してモニターする際の遅延を小さくするには、ドライバのバッファサイズを極限まで絞り込む必要があります。
Wave Link自体はWASAPI排他モードやASIOには対応していませんが、設定から入出力バッファを最小に設定することが可能です。
さらに踏み込んだ対策として、ツール「HIDUSBF」を使用する方法があります。これでUSBポートのポーリングレートを上げ、信号遅延を1msに固定することで、若干のエコーを感じる程度(PCのヘッドフォン端子直結と同等レベル)まで遅延を抑え込むことができました。
3. 配信・録画時の設定について
Wave Linkの「Stream出力」は、自分の耳で聞く「Monitor出力」よりも遅延が少なく設計されているようです。そのため、配信視聴者側で音声と映像がズレる心配はほとんどありません。
もし、それでもミリ秒単位のズレが気になる場合は、OBS側の「オーディオの詳細プロパティ」から同期オフセットを調整して、設定を追い込んでみてください。
4. 補足
2026/03/23追記

マイクロソフトの公式ブログ「楽しいハック講座 (4) Windows7 オーディオアーキテクチャの概要」から転載。元のサイトは無くなっています。
- Elgato WAVE LINKは「新しいアプリケーション」の「共有モードWASAPIアプリケーション」です。
- オーディオサーバーを通ってストリームパイプのLFX APOで、エフェクターなど処理が行われます。
- float32(32bit単精度浮動小数点)でミキシングされ、その後デバイスパイプに流れます。ここで必ずバッファリングされます。
- Elgato WAVEシリーズの機器だとUSB Audio Class 2.0で、UAAクラスドライバのusbaudio.sysに渡され、ハードウェアに転送されます。
- AMD 500シリーズのオンボードのHDオーディオだとだとHDAudioバスドライバーと通ってハードウェアに転送されます。Intel第12世代600シリーズ、AMD 600シリーズ以降はオンボードでもUSB接続です。
- USBだとグリッチ(音飛びやプチノイズ)が起きやすいので、省エネ設定はすべてオフにしてください。特にGlobal C State Controlは無効にします。出来ればHIDUSBFを導入して8000Hzを設定してください。