ComfyUIをRADEON RX9070XT(ROCm10.1.0)とWindows11Pro 26H2の環境で動かす

1.始めに

2026/10/05にAMDからROCm10.1.0がリリースされました。ROCm10.1.0の動作要件は、AMD RadeonのドライバースイートであるAMD Software: Adrenaline Edition 26.10.41.05以降です。 既にROCm10.0.0での環境を作っていますが、ROCm10.0.0はアンインストールして作業します。

2.環境

ハードウェア

DeviceProduct
CPUAMD Ryzen 9 9950X3D
M/BASUS ROG STRIX X870E-E GAMING WIFI (AMD X870E)
RAMCorsair CMH64GX5M2B6000Z30 (DDR5-6000 64GB) (32GB or more recommended)
GPUASUS TUF Gaming Radeon RX 9070 XT OC Edition 16GB GDDR6
SSDWD BLACK SN850X 2TB (NVMe Gen.4x4) System (C:)
SSDWD BLACK SN850X 2TB (NVMe Gen.4x4) ComfyUI (D:)

ソフトウェア

SoftwareProduct
OSMicrosoft Windows 11 Pro 26H2
Chipset DriverAMD Chipset Drivers 8.08.12.551
GPU DriverAMD Software: Adrenalin 26.9.2 Optional (WHQL Recommended)
InterpreterPython 3.13.15 Windows installer (64-bit)
AI SuiteStability Matrix
AI GeneratorComfyUI (Git)

NOTE

AMDドライバの入手先に関する注意点

ROCm 10.1.0が要求するAMD Software: Adrenalin Edition 26.10.41.05は、AMDの通常の公式サポート・ドライバダウンロードページからは直接検索・取得できない場合があります。その代わり、ROCm 10.1.0の公式インストールガイド(ドキュメント)内から直接リンクされている専用の配布ページからダウンロードする形になります。通常ページに見当たらない場合は、ROCmのドキュメントに記載されているリンクを確認してください。

本記事ではこのバージョンより新しい Adrenaline Edition 26.9.2 Optionalをインストールしています。

BIOS (UEFI)

以下はメインメモリとVRAMのやりとりをスムーズにするため必須です。

  • Avobe 4G Decoding : Enable
  • ReSizable BAR : Enable

以下はWHEA-Logger ID:18とCPU焼損対策です。 (OCと省電力機能を無効)

  • Global C State : Disable
  • PBO2 : Disable
  • EXPO I
  • SoC/UnCore : Disable

3.インストール

GPU Driver

AMD Software: Adrenalin Edition 26.9.2 Optional Driver Release Notes

上記のリンクからダウンロードし、インストールしたら念のためPCを再起動します。

Python 3.13.15

Python 3.13.15をダウンロードしてインストールします。

ROCm10.1.0

  1. ROCm10.0.0のアインストール

    1. 管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、ROCm10.0.0をインストールした作業ディレクトリに移動します。

      D:
      
    2. ROCm10.0.0をアンインストールします。

      pip cache purge
      rmdir /s /q .venv
      
  2. AMD ROCm 10.1.0のインストール

    Install AMD ROCm 10.1.0

    管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。

    1. 作業ディレクトリに移動します。

      D:
      
    2. Pythonの仮想環境を設定します。

      py -3.13 -m venv .venv
      
    3. .venvを有効化します。

      .venv\Scripts\activate
      
    4. ROCm 10.1.0をインストールします。

      python -m pip install --index-url https://stable.repo.amd.com/rocm/whl-next/ "rocm[libraries,device-gfx1201]==10.1.0"
      
  3. PyTorch for ROCmのインストール

    Install PyTorch for ROCm 10.1.0

    管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。

    1. 作業ディレクトリに移動します。

      D:
      
    2. Pythonの仮想環境を設定します。

      py -3.13 -m venv .venv
      
    3. .venvを有効化します。

      .venv\Scripts\activate
      
    4. ROCmを有効にしたPyTorchをインストールします。

       python -m pip install --index-url https://stable.repo.amd.com/rocm/whl-next/ "torch[device-gfx1201]==2.14.0+rocm10.1.0" "torchvision[device-gfx1201]==0.29.0a0+rocm10.1.0" "torchaudio==2.11.0.3+rocm10.1.0"
      
    5. PyTorchのインストールを確認します。

      python -c "import torch; print(torch.cuda.is_available())"
      
  4. ComfyUIのインストール

    ComfyUI image generation on ROCm に従いComfyUIをインストールします。(通常のGit版のComfyUIのインストールです。ROCm環境だからと言って特別な方法ではありません。)

    1. 管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、カレントフォルダーをインストールしたい一つ上のフォルダに移動します。

      D:
      
    2. Pythonのvenv仮想環境を有効にします。

      D:\.venv\Scripts\activate.bat
      
    3. ComfyUIをGitから取得してください。

      git clone https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI.git
      
    4. カレントフォルダを移動します。

      cd \ComfyUI
      
    5. 以下を入力し、インストールしてください。

      pip install -r requirements.txt
      
    6. ComfyUIを起動します。

      python main.py
      
    7. 起動が確認できたら、Ctrl + CでComfyUIを終了します。

    8. Pythonのvenv仮想環境を終了します。

      deactivate
      

Stability Matrix

GUIが使いやすいため、これで学習済みモデルを一元管理するためにインストールします。

  1. Stability Matrixをダウンロードし任意のフルダーで解凍します。

  2. DドライブにSMフォルダー(任意ですが、マルチバイト文字や空白が含まれると不整合の対策に悩まされる)を作成し、解凍したStabilityMatrix.exeを入れます。

  3. StabilityMatrix.exeをダブルクリックし起動します。

  4. StabilityMatrix上で、ComfyUI(ComfyUI-ZLUDAじゃないほう)をインストールします。

  5. D:\SM\Data\Packages\ComfyUI\extra_model_paths.yamlが必要なので、コピーしてD:\ComfyUI\にペーストします。

  6. StabilityMatrix上のComfyUIは必要ないのでアンインストールします。

  7. extra_model_paths.yamlの内容を編集します。

    extra_model_paths.yaml

    stability_matrix:
    base_path: D:\SM\Data\Models\
    checkpoints: StableDiffusion
    diffusers: Diffusers
    loras: |-
        Lora
        LyCORIS
    clip: TextEncoders
    clip_vision: ClipVision
    embeddings: Embeddings
    vae: VAE
    vae_approx: ApproxVAE
    controlnet: |-
        ControlNet
        T2IAdapter
    gligen: GLIGEN
    upscale_models: |-
        ESRGAN
        RealESRGAN
        SwinIR
    hypernetworks: Hypernetwork
    ipadapter: |-
        IpAdapter
        IpAdapters15
        IpAdaptersXl
    prompt_expansion: PromptExpansion
    ultralytics: Ultralytics
    ultralytics_bbox: Ultralytics/bbox
    ultralytics_segm: Ultralytics/segm
    sams: Sams
    diffusion_models: DiffusionModels
    

起動用バッチファイル

  1. 実用例として起動時の日付で出力先フォルダに日付フォルダを作成します。
  2. 起動オプションとして、「–enable-dynamic-vram」を設定します。ROCm7.14以降で対応しています。
  3. 起動オプションとして、「–enable-manager」を設定します。事前にComfyUI-Managerのインストールが必要です。

ComfyUI_Date.bat

@echo off
setlocal

rem PowerShellを使って確実に yyyyMMdd を取得(ロケールに左右されません)
for /f "usebackq" %%i in (`powershell -NoProfile -Command "Get-Date -Format 'yyyyMMdd'"`) do set yyyymmdd=%%i
 
rem Get the Output path
set parentPath=F:\output
    
rem Create the folder with the name yyyymmdd
set outpath=%parentPath%\%yyyymmdd%
    
rem --- ROCm / PyTorch 最適化設定 ---
SET PYTORCH_HIP_ALLOC_CONF=garbage_collection_threshold:0.6,expandable_segments:True
SET ROCM_ENABLE_PREFETCH=1
    
rem フォルダが存在しない場合のみ作成
if not exist "%outpath%" mkdir "%outpath%"
    
echo Target path: %outpath%
     
D:
call D:\.venv\Scripts\activate.bat
cd D:\ComfyUI
    
python main.py --output-directory %outpath% --preview-method none --enable-dynamic-vram --cache-lru 8 --use-pytorch-cross-attention
endlocal

4.確認

  1. Stability Matrixで使いたい学習済みモデルをダウンロードしてください。
  2. ComfyUIを起動して、先ほどダウンロードした学習済みモデルが表示されれば成功です。

5.同環境でのバージョンの比較

環境 AMD RYZEN 9 9950X3D / ASUS TUF Gaming Radeon RX 9070 XT OC Edition 16GB GDDR6 条件 SDXL学習済みモデル、1080x1528画像、30ステップ

AITime (s)起動オプション
ComfyUI + ROCm7.2.115
ComfyUI + ROCm7.1415
ComfyUI + ROCm10.0.013–enable-dynamic-vram
ComfyUI + ROCm10.1.013–enable-dynamic-vram

Windowsネイティブ環境で、かなり良い感じで生成できます。GeForce環境がないので比較はしたことありませんが、そこそこいけるレベルではないでしょうか。

6.画像を4倍に拡大する

ComfyUIの中で画像を生成し、そのまま拡大させると実VRAMが足りずに仮想VRAMとして割り当てたメインメモリにスワップします。そのときに非常に処理が遅くなるので、ComfyUIで生成と拡大を連続して処理するのはお薦めしません。さらにComfyUIは既に作成済みの画像ファイルを読み込んで拡大処理をするのにも適していません。カスタムノードマネージャーから該当のカスタムノードを追加する必要があり、また処理も速くありません。

そこで、Real-ESRGAN-GUIをインストールして画像ファイルの拡大処理を外部アプリに分散させます。このアプリでの処理ならComfyUIでの処理の約1/3の時間で拡大できます。

Real-ESRGAN-GUI

7.最後に

Windows11 26H2、AMD RADEON RX9070XT(16GB)、ComfyUI、ROCm10.1.0の環境で、安定して画像生成が出来ます。今やコマンドラインを使わずデスクトップアプリでComfy Desktopが利用できますし、ROCmのインストールもそちらで管理されます。特にこだわりがなければ簡単で良いかもしれません。ただ、作業フォルダーの設定が難しいことやインストールや作業のゴミがどこにあるか分からないので、自分で管理するコマンド版が個人的には好きです。